私のところにカウンセリングに来る感受性の強い人たちは、社会の問題点をよくわかっている。立ち上がる力さえ持てば、社会をより良く変えられる人たちです。
私は、一生懸命生きているがゆえに苦しんでいる人や、アンテナが高すぎて現在うまく力を発揮出来ていない人に、カウンセリングや研修を通してエンパワメントを提供できればいいなと思っています。
ピースボートの世界一周の船でも、悩める若者が力をつけ、輝いていく過程に立ち会うことができました。
ピースボートはグローバルスクールというフリースクールを開講していて、コミュニティ心理学の取り組みが実践できる場だと思い、カウンセラーとして乗船しました。
コミュニティ心理学では、個人の幸福を場で支えることを重視していて、自分が活きる環境にいけば問題も楽になると考えられます。
たとえば、学校や医療では発達障害と診断されても、環境がフィットしていれば、その人は天才として扱われる。
船では15人の生きづらさを感じている若者が、1000人と船の中で暮らしつつ、世界を一周します。
この数はちょうど、村のレベルです。船にいる期間は108日。
最初は警戒しているかな?  という生徒もいましたが、みんなとご飯を食べて、一緒に過ごすうちに信頼関係ができて、生徒たちは乗客とも楽しく充実した時間を過ごしました。
船を下りる頃には、彼らの温かい心とたくましい成長に感動し、一週間涙を流す場面ばかりでした。
卒業イベントとして、400人を前に舞台に立つのですが「ここで好きな人ができましたーっ、生きてるのが楽しいですーっ」ていう子もいて。
一緒に世界を回った乗客も、彼らの感受性から深い気づきや学びをもらい、人間的な深みを増すことに繋がったように思えます。

本当に人の底力を感じる出来事で、私も大きく成長させてもらいました。